ジョンソン,フィリップ
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(クリーブランド、1906年) アメリカの建築家。 言語学を学び、1940年にハーバード大学(マサチューセッツ州ケンブリッジ)で建築の勉強を始め、ヴァルター・グロピウスの教育を受けた。 ニューヨーク近代美術館の建築部門を指揮し、ミース・ファン・デル・ローエなどの建築家の展覧会を開催した。 ヘンリー・ラッセル・ヒッチクックとともに『インターナショナル・スタイル』を出版。 彼は、建物を閉ざされた空間として擁護し、その理想的な屋根はカーテン(ガラス)のファサードであり、純粋な容積をそれ自体の中に囲い込むもので、装飾的な付加物を拒絶した。 彼自身の家であるグラスハウス(1949年)は、この美学の産物だろう。 彼はまた、ニューカナンにホジソン邸(1951年)とワイリー邸(1953年)を建て、彼のインターナショナル・スタイルを貫いた。
ミース・ファン・デル・ローエと共同でシーグラム・ビルディング(1954-58年、ニューヨーク)を建設。このビルは、ブロンズ製の大工仕事が際立つ垂直プリズムとして、古典的な視点から構想された。 1963年、彼はネブラスカ大学のシェルドン・アート・ギャラリーとリンカーン・センター・シアターを完成させた。 1960年代には、ビーレフェルトのクンストラーレ(1968年)など、閉鎖的なブロックのような建物のさまざまなプロジェクトを手がけた。
ルイ・サリバンが後に手がけた建築のなかでも、ニューヨークのアメリカン・テレフォン・アンド・テレグラフ社の超高層ビルは、そのモニュメンタルさが際立っている。 建物の巨大なスケールと、円形の要素を持つペディメントからなる王冠の形が、この建物をニューヨークのスカイラインの中で際立たせている。 1979年には建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞。