A different look into Architecture and Artificial Intelligence
建築家
建築された年
2007
建築面積
1880m2
位置
カタール、ドーハ、エデュケーション・シティ、アル・ラヤン

はじめに

建築家の磯崎新氏が設計したセレモニアルコートは、印象的な屋外スペースで、カタール教育シティのコミュニティに、正式な式典にも屋外パフォーマンスにも使える会場を提供する。 このプロジェクトは、ナショナル・コンベンション・センターに次いで、日本人建築家による2番目のプロジェクトである。

2019年にプリツカー賞を受賞した日本の建築家、都市計画家、理論家である磯崎新の作品は、長年にわたって幅広いレパートリーを持ち、日本国内だけでなく多くの国々で、さまざまな規模や類型のプロジェクトを手がけてきた。

磯崎の前衛的なアプローチは、特に「間」と呼ばれる相互に関連し合う時間と形の概念を通して、それぞれの環境のニーズや影響に対応して調整する流動的なものと表現される。 彼の学際的なアプローチと、ファッション、グラフィック、家具、セットデザインの間を容易に行き来することは、建築の分野をはるかに超えた彼のアイデアに影響を与えている。

所在地

延べ床面積1,880m2のこの施設は、エデュケーション・シティ・キャンパスの中央エリアに位置し、アル・シャカブ・アカデミーに隣接している。

カタールの首都ドーハの郊外、アル・ラヤン市に位置するエデュケーション・シティは、カタール教育・科学・開発財団による14km2の構想である。 財団の背後には、ハマド・ビン・ハリーファ・アル・タニ元首相の3番目の妻であるモザ・ビント・ナーセル・アル・ミスネドがおり、この文化都市創設の原動力となった。

このキャンパスには、建築家レム・コールハースによる カタール財団本部と戦略研究センター、同じくコールハースによる カタール国立図書館マンゲーラ・イヴァース・アーキテクツによる イスラム研究学部など、他にも優れた建築物がある。

コンセプト

磯崎新は、キャンパスを横切る緑の回廊の終点としてこの空間をデザインした。この回廊は、卒業式が行われるセレモニアルコートヤードへと続く回廊を横切り、大学生活という教育サイクルの完了を連想させる。

スペース

この多機能スペースには、3メートル離れた2つの大きな野外ステージがある。 南側にフォーマルなステージ、北側にインフォーマルなステージがあり、約3000人を収容できる。 両ステージとも、地下にあるアーティストの楽屋に階段でアクセスでき、トイレにも通じている。

これらのステージは、コンサート、プレゼンテーション、会議、セレモニーなどに使用でき、より親密なサイドギャラリーとの美的連続性を生み出すのに役立つ。 半屋根で覆われた側廊は祈りの場であり、大きな外側のエスプラネードを三方から取り囲んでいる。 一方は女性用、もう一方は男性用である。

北側へのアクセスは、ヤシの木が生い茂る中庭と、日陰になる2つのサイドギャラリーがあり、階段とスロープでメインエントランスにつながっている。 中央の舞台へと続く2つの広い階段の前には反射池があり、舞台は3つの平らな面によって保護されている。 側面の屋根はそれぞれ耐力壁で支えられており、南北方向に配置されているため、見る者は屋根の幅が狭いと感じ、その軽さが強調される。 対照的に、中央の天井を支える壁は最初の2つと垂直に配置され、舞台の「背景」として機能する。 中央の天井は3つの中で最も大きく、壁の後ろに隠れた2本の小さな柱で支えられている。

このエリアのもうひとつの見どころは、上下の中庭の高低差にある高さ30mの2つの照明塔である。

施設やサービスには、VIP用の「プライベート・マジュリス(ラウンジ)」もある。

構造

メインステージを覆う天井は、ほとんど厚みがないように見えるように設計されている。 この効果を得るために、2つの小さな屋根の中央には大きな梁があり、覆われているエリアの端には届かないようになっている。 中央の屋根も同じ手法だが、この場合は上部に2本の梁があり、そこからコンクリートスラブが「垂れ下がり」、そこから反射板が最終的な仕上げを施している。

材料

セレモニアルコートは、3mの高低差のある2つの中庭で構成され、三方を日陰のパーゴラで仕切られている。

中央の基壇の上にそびえる3つの壁は、大理石のスラブで覆われ、下部が鏡のスラブで覆われた天井を支えている。

屋外スペースの床は大きな石板で覆われていた。

2つの照明塔は白い不透明ガラスで覆われ、長方形の形をしている。

図面

写真

WikiArquitectura (diciembre 2018)

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