行動科学棟
はじめに
建築家 ウォルター・ネッチ研究の スキッドモア・オーウィングス&メリルは、イリノイ大学の都市型キャンパスをイリノイ市のニアウエストサイドに形成することに焦点を当てた取り組みを主導した。 シカゴ公共交通機関や周辺地域と直結していることがメリットとなる。
キャンパスは、ブルータリズム様式で設計された。 ネッチスタジオ・ビルを完成させるために行われた後期の段階では、建築家の設計のすべてがこの直線パターンに従っていたわけではなかったが、例えば行動科学棟では、正方形と正方形の回転を重ね合わせた「場の理論」を適用している。 1970年、この建物は大学ビジネス栄誉賞を受賞した。
所在地
1960年代から1970年代にかけて、SOMは 米国 シカゴのニアウエストサイドにあるイリノイ大学キャンパスのマスタープランと多くの建物を設計した。
コンセプト
ウォルター・ネッチュが提唱した “フィールド “建築理論、あるいは “ネットワーク理論 “は、数学的な比率に基づく秩序付けのシステムであり、用途のプログラム的なニーズと、形や比率の美的ルールを組み合わせたものである。
行動科学棟のデザインは、建築家が開発したこの「格子理論」に基づいており、正方形を複雑な形に回転させるデザインシステムである。 間取り図は計画図を直訳したもののようだ。 内部には、このプロジェクトを多くの「構造主義的」プランに関連付けるさまざまなタイプのエリアがある。
ウォルター・ネッチは、行動科学ビルを最も洗練された “フィールド理論 “のデザインだと考えていた。 オフィス、教室、会議室、そして大きなカフェテリアが、幾何学的に複雑な建物の塊の中に織り込まれている。 迷路のような内部を移動するのは大変だが、要所要所で思いがけないスペースが現れる。 印象的な多層階の空間は、巨大なコンクリートの彫刻のような階段によって定義されている。
スペース
当初のマスタープランから8年後に作られた4階建ての建物は、学習と研究のためのさまざまな環境を提供するように設計された。
様々な形、角度、曲がり角を持つこの建物には、社会学、心理学、人類学、地理学、都市研究の各学科のオフィスや研究室のほか、いくつかの会議室、700席のカフェテリア、インフォーマルな会議スペースがある。
メインアクセスは歩道橋で、この歩道橋は “トラフィック・インターチェンジ “と呼ばれるスロープでキャンパス中央の高架歩道とつながっている。 八角形の階段、窓のない教室、どこにもつながっていない廊下など、多くの訪問者がその空間をM.C.エッシャーの絵になぞらえた。
1階、2階、3階には、音響天井・壁パネル、プロジェクター、調節可能な照明器具を備えた教室がある。
構造と素材
壁のほとんどはレンガで造られているが、構造は打ち放しコンクリートでできている。
床はほとんどがミネソタの花崗岩で、窓は金属フレームでできている。